少し前までは難しい漢字を使っていた
中国で使われていたもともとの漢字は「繁体字」と呼ばれる難しい漢字でした。
国民の識字率向上のために1950年代から60年代にかけて、画数を減らして簡単に書ける「簡体字」が作られました。
その当時中国とは異なる統治体系だった台湾、香港、マカオは、簡体字化の影響を受けませんでした。そのため今でも「繁体字」の方を使っています。
今でも一部の正規文書や広告、看板などには繁体字は使われていますので、中国本土の人は簡体字も繁体字も読める傾向にあります。
古代、中国から日本に伝わってきた漢字は繁体字です。しかし日本で日本語への適応を遂げた漢字は、繁体字と全く同じものではありません。
日本語の漢字は、繁体字よりは簡単で簡体字よりは難しいという独特な字となりました。
繁体字、日本漢字、簡体字の比較
左が繁体字、真ん中が日本語の漢字、右が簡体字です。それぞれの漢字の形を比較してみましょう。
身體、身体、身体
學習、学習、学习
擔心、担心、担心
轉變、転変、转变
到達、到達、到达
臺灣、台湾、台湾
感覺有壓力、感覚有圧力、感觉有压力
(ストレスがあると感じる)
與聽衆討論、与聴衆討論、与听众讨论
(聴衆との討論)
聰明地發財、聡明地発財、聪明地发财
(賢く財産を作る)
日本語の漢字は繁体字に近いものもあれば、繁体字ほど難しくないものもあります。
日本人からすれば日本語の漢字は繁体字簡体字どちらの特徴もとらえているので、覚えやすいのではないかと思います。
日本人は漢字を見れば意味が大体わかるので、中国語を勉強するのに向いているといえます。