介詞「被 bèi」を使うことで「~される」という文を作ることができ、これを受身文と言います。

今回は「被」を使った受身文の文法を勉強しましょう。

被bèi+(人)+動詞 (人)に~される

基本的な形は「主語+被bèi+(人)+動詞」です。

「被」のうしろには人が来ますが、誰がやったかを明確にする必要がない場合は省略することができます。

「被」は良くないことをされたときに使う文法ですが、最近は良いことでも「被」を使うことがあります。

いくつかの教科書には「被」よりも「让 ràng,叫 jiào」の方が口語的とありますが、個人的には気にせず会話でも「被」を使っています。


「被」の文法の一つの注意点は、動詞単独では使えないということです。

例えば「私のケーキは妹に食べられた」と言うとき「我的蛋糕被妹妹吃」とは言えません。

補語を使って「…被妹妹吃掉(食べ尽くされた)」、動詞を重ねたり語気助詞を付けて「…被妹妹吃一吃了(食べられた)」などのように、動詞にほかの要素が必要となります。

例文で見てみましょう

手机被偷了。 Shǒujī bèi tōule
(スマホが盗まれた)

手机被妈妈没收了。 Shǒujī bèi māma mòshōu le
(スマホは母に取り上げられた)

她被选为代表了。 Tā bèi xuǎnwéi dàibiǎo le
(彼女は代表に選ばれた)


例文1つ目のように誰がやったかが重要でない場合や不特定な場合は対象者を省略できます。

3つ目の文のように良い意味でも「被」は使えます。

練習問題に挑戦

中国語を日本語に、日本語を中国語にしてみましょう。

1. 哥哥被爸爸骂了。
2. 听说,他最近被解雇了。
3. 我被石头绊倒了。
4. 彼氏にふられた。
5. 私は何度も彼に騙されたことがある。



ヒント不要な方はここで問題にチャレンジしてみてください。

ヒントと解答解説はこの下です。


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 -ヒント

骂mà … しかる、どなる
听说tīngshuō … 聞いたところ
绊倒bàndǎo … つまずいて転ぶ
ふる … 拒绝jùjué
だまされたことがある … 骗过piànguo

解答と解説

テストの答え

1. 兄は父に怒られた。
2. 聞いたところ、彼は最近クビになった。
3. 石につまずいて転んだ。
4. 被男朋友拒绝了。
5. 我被他骗过好几次。

 2.
「被解雇 bèi jiěgù」で「解雇される」という意味です。

 3.
直訳すると「石につまづかされて転んだ」ということです。

 4.
このシーンでは拒绝の代わりに「甩 shuǎi」を使うこともできます。

 5.
「何度も」は「好几次 hǎojǐcì」で表現します。