中国語と日本語はたくさんの共通の表現がありますが、ある日本語表現は中国語にはないものがあります。
今回は日本語と中国語の表現の違いとどのように表現できるかを見てみましょう。
「~ぶり」という言い方はない
日本語では「3日ぶり」や「久しぶり」など言いますが、中国語では「~ぶり」という直接的な言い方はありません。
久しぶりに会うは「好久没见 hǎojiǔ méijiàn」といいます。直訳すると「長い間会っていませんでした」という意味になります。
このように「~の期間…していない」という言い回しで、「~ぶりに…をした」を表現します。
例えば、3日ぶりに家に帰ったは「三天没回家(3日間家に帰らなかった)」と言います。
いただきますは言わない
中国語では「いただきます」「ごちそうさま」に相当する語をいう習慣がありません。みんなが揃えば食べ始めますし、食べ終わりも特に何か言うということはありません。
その場の年長の人などが音頭をとって「咱们吃吧(食べましょう)」や「开动吧(始めましょう)」などと言うことが多いです。
もしくは家庭に招待して食事なら「今作っているから先に食べ始めていて」と言われて、家の方々が席につかないままお客さんたちだけで食べ始めることもよくあります。
中華料理は熱いうちに食べる方がおいしい料理が多いので、料理ができたらすぐ食べるほうがいいのかもしれません。
「Aの方がBより好き」は「比」を使わない
例えば「キリンよりもゾウが好きです」は、「我喜欢大象比长颈鹿」のようには言いません。中国語で「喜欢 xǐhuan(好き)」と「比 bǐ(~より)」を一緒に使うことはありません。
どちらが好きかを表現するときは、「AとB、Aの方がさらに好き」という形にします。
先ほどの例文であれば「大象和长颈鹿,我更喜欢大象」となります。
「すみません」は必ずしも「对不起」と言わない
日本語では「すみません」と言うシーンであっても、中国語で「对不起 duìbuqǐ」と言うとは限りません。
日本人は何かをしてもらった感謝を表すときに「对不起」と言うことがよくあります。しかしこの使い方は間違っています。このシーンでは「谢谢 xièxie(ありがとう)」と言わなければいけません。
誰かに尋ねたりするために「すみません」と声をかけるときは、「请问 qǐngwèn(お尋ねします)」という方がいいでしょう。
相手の手を止めたりするとき「すみません(ちょっといいですか)」は、「打扰你 dǎjiǎo nǐ(お邪魔します)」や「麻烦你 máfen nǐ(面倒かけます)」と声かける方がいいかもしれません。
もったいないという言い方はしない
中国語にはもったいないという単語はありません。
「可惜(惜しい)」という語はありますが、これは物が惜しいことに限りません。
「有点浪费(ちょっと乱費している)」も近い意味を表していますが、これも単に事実を述べているだけでもったいない気持ちが表れているわけではありません。
日本人のもったいないの精神はなかなか中国語にするのが難しいです。