中国語の発音は子音+母音もしくは母音のみで構成されています。例えば「双 shuāng」という音は「sh(子音) + uang(母音)」の構成なっています。いくつかの中国語子音は日本語の発音にはない音なので、違いを意識して発音しましょう。
子音は21個 母音との組み合わせは約370通り
無気音 | b d g j z zh |
有気音 | p t k q c ch |
(息の有無が発音に影響しない音) | m f n l h x s sh r |
中国語の子音は全部で21あります。中国語の母音と子音の組み合わせは約370通りあります。それぞれの音に四声がつくと考えると、370×4=1480ほどの発音のパターンが存在します。
全部発音のパターンを丸暗記するのは大変です。発音の仕組みを理解するようにしましょう。
有気音と無気音とは
日本語子音は音が濁っているかどうか(例;「ぱ」と「ば」、「か」と「が」など)で区別しますが、中国語子音は発音の際に息が出るかどうかで区別します。上の表の青色の子音が無気音、オレンジ色の子音が有気音です。黒色の子音は息が出ているかどうかは発音に影響しません。
無気音は、発音の時息がもれません。有気音の場合は発音と同時に息がもれます。口の上にティッシュなどをかざして発音すると、息が出ているか確認しながら練習できます。
子音の発音の仕組み
b p m f 唇を使って発音する子音
b | 唇を軽く閉じてから発音する。無気音。日本語の「バ」行の音。 |
p | 唇を軽く閉じてから発音する。有気音。日本語の「パ」行の音。 |
m | 唇を軽く閉じてから発音する。日本語の「マ」行の音。 |
f | 前歯で下唇を噛んでから発音する。 |
発音の例;
bō pō mō fō
bāng pàng máng fǎng
běn piáo miè fū
d t n l 「ナ」を発音する時の舌の位置の子音
d | 舌の先を上歯茎につけてから発音する。無気音。日本語の「ダ」行の音。 |
t | 舌の先を上歯茎につけてから発音する。有気音。日本語の「タ」行の音 |
n | 舌の先を上歯茎につけてから発音する。息は鼻に抜けるような日本語の「ナ」行の音。 |
l | 舌の先を上歯茎につけてから発音する。舌の位置は日本語の「ナ」の発音の時の位置。日本語の「ラ」行の音。 |
発音の例;
dē tē nē lē
diān tián niàn liǎn
dié tiāo nüè lǚ
g k h 舌の根元を持ち上げて発音する子音
g | 舌の根元を上あごに近付けて発音する。無気音。日本語の「ガ」行の音。 |
k | 舌の根元を上あごに近付けて発音する。有気音。日本語「カ」行の音。 |
h | 舌の根元を上あごに近付けて発音する。日本語の「ハ」行の音。 |
発音の例;
gē kē hē
gāo kào hǎo
gèng kuī hěn
j q x 舌の面を使って発音する子音
j | 舌面を上あごにつけた後発音する。舌先は下の歯の裏につく。日本語の「ジ」の音。無気音 |
q | 舌面を上あごにつけた後発音する。舌先は下の歯の裏につく。日本語の「チ」の音。有気音 |
x | 舌面を上あごに近づけて発音する。舌先は下の歯の裏につく。日本語の「シ」の音。 |
発音の例;
jī qī xī
jiào qiáo xiǎo
jiè qǐng xiāng
z c s 「サ、ザ」行の音で発音する子音
z | 「サ」行の舌の位置で発音する。日本語の「ヅ」の音。無気音。 |
c | 「サ」行の舌の位置で発音する。日本語の「ツ」の音。有気音。 |
s | 「サ」行の舌の位置で発音する。日本語の「ス」の音。 |
発音の例;
zī cī sī
zāo cǎo sào
zéi cuī suǒ
zh ch sh r 舌をそらして摩擦音を出して発音する子音
zh | 上あごの辺りに舌をそらし、息を摩擦させるように発音する。無気音。 |
ch | 上あごの辺りに舌をそらし、息を摩擦させるように発音する。有気音。 |
sh | 上あごの辺りに舌をそらし、息を摩擦させるように発音する。 |
r | 上あごの辺りに舌をそらし、息を摩擦させるように発音する。 |
発音の例;
zhī chī shī rī
zhěng chéng shèng rēng
zhuāng chāo shéi rè
中国語上達のためにはフリガナを付けてはいけない
中国語の発音の勉強で非常に大切なことの一つが、ピンインにフリガナをつけないことです。中国語には日本語にない音が存在します。そのため日本語でフリガナをつけると正しい発音ができません。
中国語のピンインの正しい発音を覚えましょう。ピンインを見て発音できるように、中国語を聞いてピンインでこたえられるようにしましょう。最初は大変かもしれませんが、この基礎固めを怠ると発音にクセがついてしまったりいつまでも聞き取れない苦手な発音ができてしまいます。
正しい中国語の発音の仕組みを習得するためには、独学では限界があります。発音は先生から習うのが一番です。下記ページよりオンラインで中国語を勉強するメリットについて解説しています。